愛犬・愛猫の健康を守るために ~臭嚢炎(しゅうのうえん)について知っておきたいこと~
2024/08/13
臭嚢腺(肛門嚢)とは
例えるならスカンクの臭い袋のようなものです!
臭嚢腺(肛門嚢)は肛門の左右両側の皮膚の直ぐ下(指で押さえている箇所)にあります。
※写真に写っている黒っぽいものは臭嚢です。
臭嚢炎とは?
臭嚢炎(しゅうのうえん)とは、犬や猫の肛門の近くにある臭嚢(しゅうのう)という小さな袋に炎症が起こる病気です。この臭嚢は、動物が匂いを発するための器官で、通常は自然に分泌物が排出されます。しかし、分泌物が溜まりすぎたり、細菌感染が起こると炎症が発生し、臭嚢炎となります。
臭嚢炎の症状
お尻(肛門)を床に着けて引きずる
肛門付近を頻繁に舐める
触れと痛がる
これが合図です。
ひどい場合には袋が破裂して出血する場合もあります。
治療
軽度でれば抗生剤など内服薬のみ処置。もし膿が溜まって痛みが激しい場合や破れている場合は内服に加え、切開し膿を出して洗浄を行い薬剤を注入する処置を行います。破れてしまった箇所の皮膚は経過とともに塞がります。
予防
定期的に臭嚢(肛門嚢)をしぼり出すことをお勧めします。目安として、1ヶ月に1回程度。 飼い主さん自身でしぼることもできますが、難しいようであればトリーミングに連れて行った時や予防接種などで病院に行った時に頼んであげてください。